「FXは勝率は低くてもいい。利大損小で1回のトレードで大きく取れればいいんだ。」
というようなことはよく言われます。
個人的には、この考え方は危険なのではないかと思っています。 そして僕は大きく取ることよりも勝率を重視しています。
その理由についてお伝えします。
勝率が低いとメンタルが持たない
勝率を重視する理由は、
勝率が低いとメンタルが持たないからです。
例えば、勝率が20%でリスクリワードが1:6だったとします。損失は10Pipsで利益が60Pipsだとします。(スプレッドはややこしくなるので加味しません)
勝率20%なので、100回トレードしたら、20回勝ち、80回負けるということですね。
利益は、60×20で1200Pips、損失は、10×80で800Pipsです。
損益は+400Pipsです。100回トレードして400Pipsも取れれば、安定して資産を増やしていけます。
ですが、これは理想でしかありません。
勝率が低いと、トレードすればするほど負け数が増える
検証に検証を重ねて、このトレードルールが未来の相場でも通用するとしても、実際にこの通りの結果を得ようと思ったら強靭なメンタルが必要です。
100回トレードしたうち、80回負ける。
10回トレードして、8回負ける。
5回トレードして、4回負ける。
本当に耐えられますか?
僕には無理です。耐えられません。トレードをすればするほど、負けトレードが量産されるわけですから。
勝率が低いと精神的負荷が増す
あるプロトレーダーのトレード動画を見たことがあります。良い結果を残し続けている方です。そのトレーダーが動画でおっしゃっていました。
前回のトレードで負けてしまったので、今回はそのリベンジトレードです。
その方は笑いながらおっしゃっていましたが、”リベンジ”という言葉を使ったのは、負けたことによる悔しさが少なからずあったからではないかと推察しています。
また、ある専業トレーダーはおっしゃっていました。
私が心掛けていることは、2連敗しないということです。
この言葉の意味合い的には、「負けた後は、より一層気を引き締めて慎重にトレードする」ということだと思います。
長年結果を残し続けているプロトレーダーでさえも、”負ける”ことは、精神的に負荷がかかることだということがうかがえます。
勝率とリスクリワードのバランスが重要
例えば、僕がトレードルールを作るときに意識したのは、「勝率がある程度高く、リスクリワードが1以上」というところです。実際は1~3ぐらいです。
大きく取ることを前提としていると、勝率は下がるのが普通です。
例えば、僕の場合は、買いであれば直近高値の手前で利確、売りであれば直近安値の手前で利確することを基本としています。たまにトレンドを追いかけることもありますが、基本的にはそのようにしています。
実際にエントリーしたところです。2回トレードしました。シグナルは自作した押し目買い・戻り売りインジケーターです。
利確はどちらも直近高値の手前です。リスクリワードは1以上を望めるトレードです。
この時の相場では、直近高値を明確に割ることなく反発しています。直近高値が壁、レジスタンスとなっていたということになります。
勝率と直近高値・直近安値の関係
大きく取るということは、壁となる高値・安値を更新することが必要になります。しかし、今回のチャートのように、直近高値で反発下降することもあります。大きく取ろうとしていたら(損切り位置によりますが)負けトレードとなっている可能性があります。
高値・安値手前で利確するか、高値・安値更新を狙うかで、勝ちトレードだったのが負けトレードになるという例です。
利食い千人力を考える
こちらはドル円のチャートです。
1つ目のシグナルは安値を更新していますが、その後にすぐに反発しています。2つ目のシグナルは安値を少し抜けた後に再度反発。
利確するタイミングを間違えると、含み益がどんどん減っていき、場合によっては損切りになってしまうこともあります。
『利食い千人力』という言葉がありますが、僕はこの言葉を大事にしています。
勝率が高くて利益>損失が理想
勝率が重要とは言っても、「勝率は高いけどリスクリワードは悪い」手法は個人的にはおすすめしません。負けた時のダメージが大きいからです。コツコツ勝っている時はいいですが、勝率が高くても連敗する時はあるでしょうから、負けが続いた時などは辛い思いをするでしょう。
高勝率でありながら大きく取れるのが理想ではあります。ですが、そこまで高望みしなくても、ある程度のPips数が安定的に稼げればFXで成功していると言えます。
大きく取ることよりも勝率が大事、ということをお伝えしてきましたが、個人的な意見ではあります。
トレードは、自分にあったルールで自分の好きなようにすべきです。FXで安定的な結果を残し続けるために、頑張っていきましょう。