1分足を用いたスキャルピングは損しやすい、ということが言われます。
なぜ短期的なトレードが難しいと感じるのか、その理由についてお伝えします。
小さな値動きに翻弄される
1分足を見ていると(チャートの縮尺にもよりますが)、小さな値動きでも大きく動いたような錯覚に陥ることがあります。5分足や15分足で見ると大したことのない動きでも、1分足だと大陽線や大陰線を形成するようなことはよくあります。
1分足だけに囚われていると「大きく動くかもしれない」という勘違いを引き起こします。ですがたいていの場合はそのようになることはなく、反転したりします。そうなればエントリーした瞬間に含み損を抱えることになるでしょう。
スキャルはルールがしっかりしていないと、損失ばかりを積み上げる
トレードルールがしっかりしていないと、利益を積み上げることができず、損失ばかりを積み上げてしまいます。
一貫性のないトレードで、利益を出し続けることは不可能といってもいいと思います。
これはスキャルピングでなくても同じことが言えますが、トレード回数が多くなるスキャルピングではより厳しく一貫性を保つ努力をすることが必要になります。
小さな値動きでも、テクニカルは過敏に反応します。曖昧なトレードルールでは高値掴み、安値掴みを繰り返してしまうかもしれません。
スキャルピングは負ける回数が多くなる
FXは勝ち負けを繰り返すものです。スイング、デイトレードと比べると、スキャルピングはトレード回数が多くなりますから、その分比例して負けトレードも増えます。
負けトレードが増えると、精神的な負担がかかります。口座残高を減らすことに何のストレスも感じない人はおそらくいないでしょう。
例えば、スキャルピングで1日10回トレードしたとします。
勝率が7割だったとします。リスクリワードは1とします。
単純な話、1日に3回程度負けることになります。
勝率が7割でリスクリワード1なら、安定的に資金は増えます。
ですがこれはルールを100%守れたらの話です。
10回トレードしたら3回は負ける。これが精神的・心理的にどのような影響を及ぼすのかは考えておかないといけません。
例えば3連敗したらどうでしょうか。もしかしたら感情的になるかもしれません。そうなると危険です。意味のわからないところでエントリーしたり、損切り注文を入れなかったり…最悪の場合、1日でドカンと損失を出してしまうことになるかもしれません。
ルールを守り続けないと破綻する可能性がある
トレード回数が多いことが良いこととは限りません。どちらかといえば不利に働くことの方が多いとも思えます。
1日に数十回とトレードをして、そのすべてがルール通りのトレードであれば破綻を心配する必要もないかもしれません。
しかし、一度の過ち、ルールを破ったトレードで大損してしまうのがFXです。スキャルピングのようにトレード回数が多くなれば、そのような状況に陥る可能性は高くなると思っておいたほうがいいでしょう。
スキャルはギャンブル脳に陥りやすい
1日のうちに何度も忙しなくトレードしていると、何が正しくて何が間違っているのかの判断が曖昧になってきます。
興奮状態であるためです。何度もトレードを繰り返すスキャルピングでは、冷静にチャートを見れなくなるリスクが高まります。
ルール通りなのか、そうではないのか。後になって冷静に見れば簡単なことですが、その時にはそれさえも判断できなくなります。結果ギャンブル的なトレードを繰り返します。
ボラティリティによって避けるべき相場の選別
ボラティリティ、変動幅が狭いときにスキャルピングを行ってもあまり利益になりません。
また、ボラティリティが狭いとスプレッドの重みも増してきます。ですので、ボラティリティの高い相場、低い相場の選別が重要になります。
スキャルピングで成功するには、トレードルールを守ることが絶対
以上、スキャルピングが難しい理由についてお伝えしました。
同じようなことを繰り返し言っているような感じになっていますが、非常に大事なことです。
トレードルールが曖昧になると「例外的にここはエントリーできそう」など「例外的に~」という思考になったりしますが、トレード回数が多くなるスキャルピングではルールはより厳格化したほうがいいと思います。
勝ちトレードと負けトレードの原因の線引きをちゃんとしていないと、ギャンブル的思考にも陥りやすくなります。運では勝ち続けることはできません。