スキャルピングはシンプルなルールがいい

スキャルピングに限ったことではないですが、FX手法、トレードルールはシンプルな方がいいと思います。
過去にトレードルールはシンプルな方がいいという記事を書いたことがありますが、今回はスキャルピングに焦点を当ててみます。

スキャルピングとは

スキャルピングは、短期売買を繰り返すトレードスタイルです。
デイトレ、スイングトレードなどと違い、短期で決着が着くのが魅力の一つです。

スキャルピングで用いるチャートは、1分足もしくは5分足でしょうか。僕はエントリータイミングに1分足を見ています。

スキャルピングとデイトレの線引きがあるわけではないですが、秒~数分のトレードを高速スキャルピングと言っている人もいます。個人的には1時間以内のトレードであればスキャルピングでいいのかなと思っています。1時間以内のトレードをデイトレと呼ぶのも違和感ありますしね…。

スキャルピングの難しさ

1分足は、当たり前の話ですが1分で1本のバー(ローソク足)が形成されます。1分で形成されるバーをもとに、インジケーターは様々な情報をチャート上に反映します。めまぐるしくシグナルを出し続けます。

チャート上に表示させるインジケーターの数が多ければ多いほど、そのシグナルの持つ意味を理解することが難しくなります。

複数のインジケーターは買いを示しているのに、あるインジケーターでは売りを示している。
なら全て同じ方向で揃ったときに仕掛けよう…と思ったら、その時にはすでに大きく動いていた…。

どういったインジケーターを使用するのにかもよりますが、すべての方向性が一致したときに仕掛けると、高値掴み、安値掴みになることも少なくありません。

なぜシンプルがいいのか

ずばり、シンプルじゃないと頭が混乱するからです。あれもこれもと情報を取り入れると何を根拠にしたらいいのか、何を信じたらいいのかがわからなくなります。

例えば、「もう少し勝率を上げたい」という気持ちから、あるインジケーターを追加で表示させたとします。直近の相場ではそのインジケーターが機能して、負けトレードを上手く回避できているように思えました。

しかし、良からぬことが起こりました。そのインジケーターが邪魔をして、勝ちトレードも回避してしまったのです。

フィルターとして追加したインジケーターが、勝ちトレードもフィルタリングしてしまいました。負けトレードだけを除外するなんておいしい話はないですね。

スキャルピングに多数のインジケーターは必要か

スキャルピングに多数のインジケーターは必要なのかというと、そんなことはないです。

どんなに複雑に分析したところで、相場は上がるか下がるかしかありません。
どんなに複雑に分析したところで、相場を完璧に分析することは不可能です。

複雑なチャートは迷いを生む

複雑なチャートを見ると、迷いが出てきます。

ダウ理論的にどう考えても上昇トレンドという場面で、押し目買いの絶好のポイントと思えるところまでレートが下がりました。上昇に転じそうです。
しかしそんな場面で、インジケーターが売りを示していたらどうでしょう。買いで入るのに躊躇しませんか。
あるいは「このまま下がってしまうかもしれない…売りで入るべきか…」という思考になることもあり得ます。

そんなにあれこれ迷っているうちに相場は動いてしまうかもしれません。スキャルピングであれば、ちょっとした動きでもリスクリワード的に無視できない影響が出ます。

そしてこういった迷いは、自分の思惑通りに相場が動かない限りは後悔します。

迷えるトレーダーの苦悩

このトレーダーは、上昇の可能性が高いと思いつつも下がる可能性もあると思っています。
つまり、どちらにも動くと思っています。

上昇する可能性の方が高いと思っているので、買いで入りました。
しかし相場は下降。損切りにあいました。
「買いで入るべきじゃなかった。インジケーターを信じて売りで入るべきだった」

上昇する可能性が高いと思いつつも、インジケーターを信じて売りで入りました。
しかし相場は上昇。損切りにあいました。
「やっぱり上がってしまった。インジケーターなんて信じるんじゃなかった」

迷いがあるせいで、どちらにしても後悔します。

迷った結果、トレードしないという選択もあります。
しかしこれはこれで後悔するかもしれません。

トレードしなかった状態で、上昇したとしましょう。するとこんなことを思います。
「やはりトレードしておけばよかった。なんで入らなかったんだ」

逆に下がっても同じことを思います。
「やはりトレードしておけばよかった。なんで入らなかったんだ」

トレードにおいて迷いは少ない方がいいです。
全くない状態が一番いいです。

自分の行動に自信が持てるからです。逆行すれば潔く損切りすればいいんです。

迷いをなくし目線を固定する

思考を固定化させるためには、思考を惑わさせるものを外す必要があります。
目から入ってくる情報に、心は揺らぎます。
上がる可能性の方が高いと思っていても、下がる可能性の情報を見てしまえば惑わされるのは当然とも言えます。

不要な情報はそぎ落としたほうが良い結果につながります。シンプルなルール作りを心がけましょう。